コウイカとモンゴウイカの違い

コウイカとモンゴウイカの違い

コウイカとモンゴウイカ。それぞれ漢字で書くと「甲烏賊」と「紋甲烏賊」となり、「甲があるのは同じで、紋があるか無いかだけの違い?」などと思えてしまいますが、具体的に両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

 

 

コウイカ

体の中に舟形の硬い石灰質の大きな甲があることから、コウイカ(漢字で書くと「甲烏賊」)と呼ばれています。成長すると、外套背長(がいとうはいちょう。胴体の長さのこと)が15~20cmほどになります。

 

ごく一般的なイカであることから、地方によってはマイカ(真烏賊)と呼ばれたり、また、甲の先端が針のように尖っていて体の外に出ているのでハリイカ、墨をたくさん吐くことからスミイカと呼ばれることもあります。

 

東アジア、南アジア、西ヨーロッパ、地中海、アフリカ、オーストラリアの沿岸など、熱帯や温帯の海に多く生息しています。日本では、太平洋側では東京湾から西に、日本海側では富山から西に、九州地方にかけての比較的浅い海に生息しており、水深100mほどの砂泥でできた海底に多く見られるとされています。餌は、エビ、カニ、魚などを食べています。

 

モンゴウイカ

モンゴウイカは、胴の表面にキスマークや珈琲豆のかたちに似た紋様があることから、モンゴウイカ(漢字で書くと「紋甲烏賊」)と呼ばれています。「カミナリイカ」(雷烏賊)と呼ばれることもあり、旬の時季が雷が比較的多い夏から秋にかけてであることや、雷の鳴る場所で多く獲れると言われることなど、その呼び名の由来には諸説あります。

 

コウイカの仲間の中で最も大きくなり、成長すると、外套背長は30cmにも及びます。胴の表面に紋様があるところが、コウイカと異なります。

 

日本では本州中部以南、海外では東シナ海、南シナ海、フィリピン、インドネシア、タイなどの、水深60~100mほどの砂泥底に生息するとされています。餌は、コウイカ同様、エビ、カニ、魚などを食べています。コウイカに比べると、漁獲量は少なめです。大西洋やインド洋で漁獲される別の大型のコウイカ類がモンゴウイカの名で売られていることがあります。

 

こうしてみると、どちらも似ているようで、いろいろな違いがありますね。このような違いを頭の片隅に置いて、コウイカとモンゴウイカを食べ比べてみると、また楽しめるかもしれません。

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