ヤリイカの生態的特徴
柔らかくて甘味がある【ヤリイカ】は、お刺身でも焼いても煮ても身が硬くなりにくいので大変人気があります。
細長い先端部が尖っていて槍のように見えることから【ヤリイカ】と命名されたという説もあります。しかし、ヤリイカの生態を知ると悲しい寿命がわかってきます。
今回はヤリイカについて説明してみたいと思います。
ヤリイカの生態
眼がうすい膜で覆われている【ヤリイカ】は普段水深30mから200mの海域に生息しています。
比較的沖合の深場に多くみられ、非常に高価なイカです。イカの形を見ると、細長くて先の部分が尖っており、まるで槍のような形をしています。
特徴の1つとして、成熟するまではオスとメスの大きさに差はありませんが、産卵期を迎える頃からメスの方が小振りになります。
胴の長さはオスが約30㎝~40㎝、メスでは20㎝~30㎝が一般的な大きさです。
また、メスの産卵期は春から夏の初めにかけてで、夏から秋になると【小ヤリイカ】が漁獲されます。
そして冬には大きくなって【ヤリイカ】として店頭に出されることになります。
悲しきかなヤリイカの寿命
冬場には卵を持った親イカが岩場にやって来て卵を産みつけます。
そして春には約3㎜ほどの赤ちゃんが生まれるのですが、悲しいことに親イカはその後死んでしまうのです。
ヤリイカの寿命はわずか1年しかないということになります。
そして死んでしまったヤリイカは茶色に変色してしまう何とも悲しげな話です。
煮ても焼いても身が硬くなりにくいため非常に人気のあるヤリイカですが、命をかけて卵を産みつけることを知ると残酷な生態であると思わずにはいられません。
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