イカの脳について
イカは、その姿かたちがSF映画などの宇宙人を思い出させ、そこはかとなくインテリジェンスを感じさせたりするところもあるのですが、皆さんは、イカにも脳があることをご存知でしょうか。ここでは、イカの脳についてお話したいと思います。
イカの脳はどこにあるのか
動物の分類学上、イカは、軟体動物の頭足類(とうそくるい)に分類されます。ざっくりと言うと、軟体動物というのは、体が柔らかく頭部・足部・内臓からなる動物のことで、頭足類というのは、頭部に足が付いているもののことを指します。
頭部に目と口があるというのは動物一般に共通することなのですが、イカもその例外ではなく、頭部に目と口があります。
イカの姿を見てみると、目がついている頭部の上に円錐状の胴体があり、頭部の下に足があるという、かなり変わった体形をしています。人の場合、立ったときに一番上にあるのは頭なので、イカも、足を下にして立てると、一番上にある部分が頭なのだろうと思ってしまう方がいらっしゃるかもしれませんが、そうではないのです。
イカの眉間(左右両側にある目と目の間の若干上あたり)の奥には脳があります。イカの眉間を包丁でさばいて開いてみると、肌色をした臓器が見つかりますが、これがイカの脳です。
体の大きさのわりに大きく優れたイカの脳
イカは、体の大きさのわりに脳が大きく、脳と体の重量比で見ると、哺乳類や鳥類に次ぐ値を示し、魚類や爬虫類をしのぐことがわかっています。
そして、イカは、無脊椎動物(人、哺乳類、爬虫類、魚などのような背骨がある動物以外の動物)の中では最も発達した知能と感覚器官を持つとされています。
イカは、視覚や触覚などにより外界を感知する能力に優れており、例えば、鏡に映った自分の姿を自分と理解することができるとの大学の研究者の報告もあります。
2008年から2010頃に、サッカードイツ代表の国際試合の結果を予言して次々に的中させ、国際的な名声を得た「パウル」君というタコがいましたが、タコに負けないくらいの知性を持つイカにも、パウル君のような逸材が潜んでいるかもしれませんね。
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