イカは空を飛ぶってほんと!?
トビウオが海面を滑空している様子を見たことがあるという方はいらっしゃるかもしれませんが、イカはどうでしょうか。ここでは、イカは空を飛べるのかどうかについてお話したいと思います。
イカも空を飛べる
実は、イカも空を飛ぶことができます。ただ、鳥のように空を自由に飛び回れるというわけではありません。大きな魚に襲われそうになったり、船などに驚いたりすると、海面を滑空することがあるのです。これは、トビウオが海面を滑空するのと同じです。単に水面から飛び出すだけではなく、飛行距離は30~50メートル、高さは海面から2~3メートルにも及ぶこともあるようです。
飛行のしくみ
北海道大学のプレスリリース(2013年2月7日発行)によると、イカの飛行行動が世界で初めて解明された旨の記述があります。イカが水面から飛び出して着水するまでの一連の行動が連続写真に収められたとのことで、そのうちの1枚が参考図としてプレスリリースに掲載されています。
北海道大学プレスリリース(2013/2/7):イカはホントに空を飛ぶ:イカの飛行行動を世界で初めて解明
イカは、頭と外套膜(がいとうまく)の隙間から海水を吸い込み、外套膜をポンプのように収縮させて漏斗(ろうと)状の口から吐き出すことにより得られる推進力で泳いでいます。
外套膜というのは、イカの胴体の表面を覆う筋肉質の膜のことです(皆さんがイカ刺しなどで食べているのは、主にこの外套膜の部分です)。
このプレスリリースによると、水面から飛び出すときもこの推進力の勢いで飛び出し、空中でも噴射し続けて加速するようです。空中では、ヒレを広げて揚力を発生させ、その揚力をコントロールして着水するという、高度に発達した飛行行動であることも判明したとのことです。
北海道大学の方がイカが滑空している様子を確認したのは、東京の東方約600km離れた海でのことのようですが、チャンスがあれば一度見てみたいものですね。
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