天然の鯛と養殖の鯛の味の違い/見分け方:美味しいのはどっち?
真鯛は、日本の高い需要に応える為に、養殖産業も盛んであることは【真鯛の養殖事情:主な産地や養殖方法、用いる餌など】でご紹介させて頂きました。しかし養殖真鯛と天然真鯛の美味しさ、品質などに違いはあるのでしょうか。またどのようにして天然と養殖を見分けるのでしょうか。
養殖真鯛と天然真鯛の見分け方
養殖真鯛と天然真鯛では「鼻」「尾ヒレ」「色」などでわかりやすい違いがあります。なのでここに着目すれば簡単に見分けることができるはずです。
◆鼻の違い
天然の真鯛には鼻孔(鼻の穴)が2つ連なって分かれています。しかし養殖真鯛はその2つの穴がつながって1つになっているのです。なので見分け方の一つとして鼻孔が2つならば天然真鯛、1つならば養殖真鯛ということが言えます。
◆尾ヒレの違い
天然真鯛の尾ヒレはハリり、綺麗な三角形の形になっています。しかし一方養殖真鯛は尾ヒレに広がりが少なく、かなり三角が崩れたいびつな形になっています。これはせまい生け簀の中で壁や他の真鯛とぶつかったり擦れたりするためです。
◆色の違い
また養殖の真鯛は天然の真鯛と比べて黒っぽい色をしています。これは深い海を泳ぐ天然真鯛と違って、浅い生け簀で一生を過ごす養殖真鯛は、紫外線の影響を強く受ける為です。
養殖真鯛と天然真鯛の味の違い
養殖真鯛と天然真鯛では、育つ環境や餌の違いによって、筋肉の付き方や脂肪の乗り方が異なります。このことは「身の締まり」と「脂の乗り」というなどに違いがでてくることを意味しています。
一般に養殖真鯛のほうが身がゆるく脂が乗っており、天然真鯛のほうが身が締まり、脂が少ない傾向になります。
ただ「身の締まり」と「脂の乗り」は、味の優劣ではなく好みの問題ですので、一概にどちらのほうが美味しいと明言するのは難しいですね。両方食べて頂き、判断してもらうしかありません。
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