ナマコは養殖されてるの?
ナマコは、旬とされる冬を中心に、生のまま、あるいは乾製品にして、古くから 日本で食されて来ました。
また、乾製品は、中国などに輸出され、中華料理の食材 として重宝されています。
近年、ナマコの輸出が盛んになり、これに伴って漁獲量 が急増していることから、資源枯渇の懸念が生じ始めるとともに、漁業関係者から 種苗(しゅびょう。水産物の養殖に用いられる卵や稚魚などのこと)供給を要望す る声が高まってきました。
このため、現在、都道府県やナマコ種苗の生産・養殖の 関係機関などにおいて技術開発が進められています。
なお、種苗は一定の大きさに 成長した後に海に放流されます※が、マルハニチロ(株)が北海道上ノ国町の海面で行っているマナマコの養殖では、種苗から成熟したマナマコになるまでの、いわゆる「完全養殖」に成功しています。
※放流後は自然の中での成長に任せ、成熟した ナマコを漁獲するという、いわゆる「栽培漁業」の一環で行われます。
養殖物ナマコの収穫量
農林水産省の公表資料『平成28年漁業・養殖業生産統計』の「海面養殖業魚種別 収獲量」を見ると
養殖された「その他の水産動物類」(主に、シャコやナマコ類。 ナマコ類単体での集計は無し)の収穫量は、全国で100トンとなっています。
少し 古いデータになりますが、ナマコ類単体での集計数値がある平成18年の同統計の 「海面漁業の部 全国統計 魚種別漁獲量」によると
ナマコ類の漁獲量は全国で 10,344トンとなっていますので、ナマコの養殖物の収穫量は、まだ少ないと言えます。
今後さらに技術開発が進めば、栽培漁業や完全養殖により、より一層ナマコを入手 したり輸出しやすくなるかもしれませんね。
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