ナマコはなぜ高い?:黒いダイヤと言われる理由
皆さんは、ナマコが海の「黒いダイヤ」と呼ばれることがあるのをご存知でしょうか。
その色合いや価値の高さからこのように呼ばれるのですが、ここでは、ナマコはなぜ 高いのかについてお話したいと思います。
増大する輸出量と高騰する価格
財務省の『貿易統計』で、ここ5年の間に日本から輸出された乾燥ナマコの数量および金額が確認できますが
統計数値を見ると、統計開始時の2004年と比べると、ここ5年の輸出金額は 約1,6~1.9倍に、1kgあたりの単価は約2~2.3倍になっていることがわかります。
中国での需要増
中国では、ナマコのことを陸の薬用人参に対して「海参(かいじん」と呼び、滋養 強壮効果が高いとして、料理の材料や漢方薬などに使われています。
上記の主な 輸出先として香港があげられていますが、ここ3年の輸出量の97~8%は香港向け となっています。
乾燥ナマコは、近年の中国の経済成長に伴い、日本からの輸出が 増加していました。
2007年にピークを迎え、その後はリーマン・ショック、東日本大震災、円高、中国の国家政策による高級品消費の伸び悩みなどの影響を受けて、輸出量は減少して来ています。
しかし、その一方で乾燥ナマコよりも製造に要する期間が短い塩蔵ナマコ(ボイルした後に塩漬けしたもの)の輸出がここ数年増加して来ているようです。
価格の高騰ぶりにより、海の「黒いダイヤ」として脚光を浴びるようになったナマコ ですが
日本では、ネットショップでナマコ酢などが100gあたり1,100~ 1,300円(税込)前後で購入できるようです(2017年9月末現在)。
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