ナマコは漢方にもなるって本当?
ナマコは、中華料理の高級食材として知られていますが、漢方薬の材料にもなっている ことをご存知でしょうか。
ここでは、漢方薬の材料としてのナマコについてお話したいと 思います。
ナマコに豊富に含まれるミネラル
ナマコは、身の92%以上が水分で、脂質や炭水化物があまり含まれておらず、タンパク 質も特段に豊富とまでは言えません。
また、一部のものを除き、ビタミン類もあまり含ま れていません。
しかしながら、滋養強壮効果があるとされるミネラル類(特に、セレン、 マグネシウム、ヨウ素)が豊富に含まれています。
滋養強壮効果が期待できるナマコ
滋養強壮効果が期待できる漢方薬として朝鮮人参や高麗人参といった薬用人参が知られて いますが、中国では、ナマコのことを陸の薬用人参に対して「海参(かいじん」と呼び、 漢方薬の材料としてもてはやされています。
日本の江戸時代中期の医師である寺島良安 (てらじまりょうあん)が編纂した図説百科事典である『和漢三才図会』(わかんさん さいずえ。1712年成立)に
ナマコの「補益」(血や精気などを補って症状を改善する 治療法のこと)に関する記述があるので
少なくとも、江戸時代中期にはナマコの漢方の 効能が日本でも知られていたことになります。
ナマコに豊富に含まれる栄養素には、
- 精子の生産や動脈硬化の予防などの効能があるとされるセレン
- 血圧の正常化、体温調節や 動脈硬化の予防などの効能があるとされるマグネシウム
- 細胞の新陳代謝の活性化や皮膚 ・髪・爪の生成維持などの効能があるとされるヨウ素
などがありますので、これもナマコ に滋養強壮効果が期待できることの裏付けになりそうです。
近頃なんとなく疲れがとれないなどとお悩みの方は、夕食の一品にナマコ酢などを加えて みては如何でしょうか。
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