魚の締め方の基本

魚の締め方の基本

「締める」とは、生きている魚を殺す処理のことを言います。この処理は、魚の鮮度を長く保つために行われ、魚の大きさによって締め方が異なります。ここでは、基本的な魚の締め方を、大きさ別に分けてご紹介します。

 

 

小型魚の締め方

イワシやアジ、サバなど小型の魚は、「氷締め」という方法を用います。氷締めは、魚を生きたまま氷水に浸けて絶命させる方法です。氷水に入れると小型魚はすぐに絶命します。

 

氷水は、海水と、塩水で作った氷で準備するのがベストです。氷水を、海水と同じ塩分濃度にしておけば、魚体に水が浸透して身が緩くなるのを防げるからです。

 

中型魚の締め方

30cm以上の中型魚は、ナイフやハサミを使って締めます。魚のエラ蓋を開け、そこからナイフかハサミ入れて、背骨を切断します。

 

背骨の上部には神経が、下部には太い血管が密接しているので、それらすべてを一気に断ち切ることで、魚を即死させることができます。

 

締めた後は、完全に血を抜きます。血抜きが不充分だと、身に血が回って生臭くなり味が落ちてしまいます。

 

血抜きの方法

血抜きの方法は、バケツやボウルなどに水を貼り、魚を頭から突っ込んで、切った部分が水に浸かるようにします。放水を続けて、水に血が混じらなくなったら、血抜きは完了です。放水しない場合は、水に浸けておいた魚を尾から持ち上げて、滴る水に血が混じらなくなれば終了です。

 

大型魚の締め方

マグロなどの大型魚の場合、中型魚のように、背骨を切断して締めるのは困難です。

 

そこで、作業工具のピックに似た道具を用い、魚の眉間を刺します。目の後方にある、延髄まで通して神経を破壊すれば、魚は即死します。

 

その後、鮮度を保つために「神経締め」と呼ばれる処理を行います。

 

まず、長い金属の串を、眉間から刺し込み神経に通します。そして、奥まで押し込み引き戻すことを何度か繰り返せば、完了です。

 

魚を締める処理方法は難しく、慣れていないとなかなか上手くいかないものです。背骨を切断する際には、ハサミを使って一気に切る!この思い切りが、ひとつのコツと言えるでしょう。

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