うなぎはなぜヌルヌルしてるのか:役割や成分は?
うなぎの体表面はかなり強い粘りけのある粘膜で覆われています。うなぎを掴もうとしてもヌルヌルと手を抜けてしまうのはこの為です。
ヌルヌルの役割
このヌルヌルは体表面を保護する役割を持っています。このヌルヌルのおかげで、あらゆる水質の状況変化や浸透圧の高低差に適応することができるのです。
保水機能も非常に高く、数時間空気中に体が露出されても干からびずに生きながらえることができます。
うなぎは皮膚呼吸を行うことができる魚で、呼吸の6割は皮膚呼吸でまかなっています。ヌルヌルで保水することで、皮膚表面に水分をとどめ、酸素を取り込んでいるのです。
ヌルヌルの成分
うなぎの体表面を覆うヌルヌルはムチンというタンパク性成分でできています。これは海藻類、オクラやキノコ、カタツムリなども持っている成分です。
摂取すれば胃粘膜の保護をしたり、腸管を保護したりなど健康には+の効果があります。最近は健康ダイエット食品にも利用されるようになりました。
近年の研究では、海藻類からの抽出物の癌予防効果が期待されているほどです。
うなぎのヌルヌルには微毒があると聞くけど・・・
ただだからといって、うなぎのヌルヌルを取って食べようなんて考えてはいけません。
うなぎのヌルヌルを構成しているのはムチンだけでなく、毒も含まれています。マウスの静脈注射実験をしたところ、かなりの毒性の強さが確認できたそうです。
経口摂取での毒性は確認できなかったそうですが、あえて食べることはしないほうがいいでしょう。うなぎを捌く際には、ぬめり取りを入念に行うことをおすすめします。
これは安全面の観点だけでなく、ぬめりが残ったまま調理を行うと、臭みが強くなり美味さが半減してしまう為です。
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