うなぎの蒸し方:蒸し時間は何分?
関東風のうなぎの蒲焼き・白焼き作りの工程には、蒸しという工程があります。
これは下焼きが済んだあとに、うなぎの身がふっくらさせ、余分な脂を落とす為に行います。
この蒸しをしてから本焼きというのが関東風のセオリーです。
蒸す必要性
脂が少ない天然ものが主流だった昔は、脂を落とすという概念は薄かったかも知れません。
しかし昨今は、脂がたっぷりのった養殖うなぎが市場をほぼ独占していますから、蒸しという工程が活きてくるのでしょう。
特に中国、台湾からの過食気味のヨーロッパウナギは、大型であるだけではなく脂身も多い為、蒸す工程を入れた方が、圧倒的に美味しくなります。
蒸し方:セイロで18~20分程度に
セイロに並べて敷き詰めて火にかけます。時間としては18~20分程度を目安にしてください。
関西はどうしてる?
ちなみに蒸さない関西では、どうやってふっくらさを補うかというと、ご飯の間にうなぎが挟まっているんですよ。
「飯」「鰻」「飯」「鰻」と交互に重ねる「鰻重ね(うながさね)」が関西の伝統なのです。
上に乗っかったぱりっとした食感のうなぎとは別に、あったかご飯に挟まれて程よく蒸されたうなぎも堪能できるというわけです。
関西風は炭火で炙る時間が長めで、焦がさないようにうちわを使ったり炭を転がしたりして火加減を調整しています。
うなぎのせいろ蒸しのすすめ
蒸すという技術を最大限活かしたうなぎ料理に「うなぎのせいろ蒸し」があります。福岡県柳川市伝統の料理です。タレを染み込ませたご飯の上に、うなぎの蒲焼き、錦糸玉子を乗せ、せいろで蒸した料理です。蒸されることで一段と香りが良くなり、錦糸玉子のアクセントも加わり、他にはない味わいのうなぎ料理となっています。
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