サンマによく似た魚一覧
サンマは魚グループにおいて「ダツ目」という種類に属しています。「ダツ目」の魚は、海水と淡水どちらにも生息しており、生活様式も異なっています。この「ダツ目」は「メダカ亜目」と「ダツ亜目」の2亜目で構成されています。
サンマはそのうち「ダツ亜目」に属しており、「ダツ亜目」はそれぞれ「サヨリ科」「トビウオ科」「ダツ科」「サンマ科」の4科に分かれます。当然サンマは「サンマ科」に属していますが、他の科の魚もサンマによく似ています。以下それぞれの科の魚の特徴です。
サヨリ科
- サヨリ、クルメザヨリ、センニンサヨリ、トウザヨリ、ナンヨウサヨリなどの種類があり、細長い体と針状に突き出した下顎が外観の特徴で、この「うけぐち」をスプーンのようにプランクトンをすくいとっているようです。
- 日本においては春が旬の脂肪の少ない淡白な白身の高級魚として、刺身や寿司のネタなど生食されるほか、天ぷらやフライ、塩焼き、干物、昆布じめ、椀だねなどにも用いられます。
- 大型(30cm以上)のものは観音開きの門を閉める時に使う「かんぬき」に似ていることから「かんぬき」と呼ばれ、小型のもの(10cm~15cm)は「鉛筆」(えんぴつ)と呼ばれます。漢字では「細魚」や「針魚」と書きます。
- サヨリは群れを組み、トビウオと似ていて危険が迫ると尾びれで水面をたたき、跳躍して逃げるという習性もあります。
- サヨリは下顎の先端が口紅をしたように赤いことからから「海の貴婦人」といわれますが、実はサヨリの腹を割いて内臓を取り出すと腹の内側は真っ黒なんです。この理由から「サヨリのような人」というのは「腹黒い人」と言うようになったそうです。
トビウオ科
- 飛ぶ魚で有名なトビウオ。どことなくサンマに似ていますね。太平洋、インド洋、大西洋の亜熱帯から温帯の海に生息する海水魚で、世界で約50種、日本近海でも約30種が知られています。
- 背は藍色で腹は白色で、細い筒状の逆三角形の断面を持つ体をしており、成魚の大きさは全長は約30-40cmほど。
- 九州や日本海側では「アゴ」の別名で呼ばれ、島根県の「県の魚」に指定されています。
- 旬は初夏から夏で、脂肪分が少なく淡白な味なため、塩焼き・フライ等にして食べることが多いです。
- 足が早いですが新鮮なものは刺身でも食べられ、新島や八丈島ではくさやに加工、房総半島の郷土料理なめろうの材料にもなります。
- 日本海沿岸地域では練り物や出汁の材料として利用されることが多く、トビウオの卵はトビッコと呼ばれ、珍味や寿司ネタにもなります。
ダツ科
- ダツは、体つきなどの特徴はサンマと似ていますが、歯で手を切るなど怪我をする場合もあり、さらには味も悪く、あまり良い印象のない魚です。
- 両顎が前方に長くとがるのが特徴で、英語では「針の魚」とも呼ばれています。
- 日本のダツは浅い海に生息していますが、日本以外の熱帯域には汽水域や淡水域に生息する種類がおり、世界では10属・32種、うち日本には4属・8種が分布します。
- ダツ、テンジクダツ、ハマダツ、オキザヨリなどの種類があり、顎が鋭く突出し上下顎に多数の鋭利な歯が生えています。 日本でもよく漁獲されますが、顎も歯も鋭いので漁業の業者も取り扱い注意の有名な魚です。
- 骨は青色や緑色で不気味なうえ、味もそれほど美味しくはありません。一部地域では刺身、唐揚げ、塩焼きなどで食べられることもあります。
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