鰹節が縁起物とされる理由
結婚式の引出物などには、縁起物として鰹節が含まれていることが多いと思いますが、なぜ鰹節は縁起物とされるのでしょうか。
調べてみると、様々ないわれがあるようです。
「雄節」と「雌節」ぴったり合って夫婦仲が良い
鰹節を作る際には、カツオの頭と内臓を取って身を下ろす「生切り」という工程があります。3枚に下ろした半身を、さらに2枚に下ろすのですが、
その後、最終工程まで行くと「雄節」と「雌節」という2つの鰹節ができあがります。
この雄節と雌節が2本ぴったり合わさる様から、仲の良い夫婦の象徴として、結婚式などの引出物として用いられるようになったと言われています。
「堅魚」が堅い夫婦の絆などを連想させる
昔は、カツオを素干しあるいは煮た後に干して乾燥させ保存食にしていました。
干して乾燥させる際にカツオの身が締まって硬(堅)くなることから堅魚(カタウオ)と呼ばれるようになり、これが後にカツオに変化したという説があります。
この「堅」という文字が、夫婦や、贈る側・贈られる側の絆を堅くすることを連想させることから、縁起物として用いられるようになったと言われています。
「勝男武士」で縁起が良い
鰹節を語呂合わせすると「勝男武士(かつおぶし)」となり、勇壮で威勢の良さを感じさせる言葉になることから、男の子の出産祝いや端午の節句などののお祝いとして用いられるようになったと言われています。
「亀節」の亀は長生きの象徴
小さなカツオを使って作られる「亀節」という鰹節があります。形状が亀の甲羅に似ているためこのように呼ばれるのですが、亀と言えば、鶴と並んで長生きの象徴であることから、長寿のお祝いとして用いられるようになったと言われています。
「松魚節」の「松」は縁起物
鰹節の切り口が松の木の年輪に似ていることから、鰹節のことを松魚節(まつおぶし)と呼ぶことがあります。
松は、四季を通じて常に緑の葉を保つため、これが末長い繁栄を連想させることから、長寿のお祝いとして用いられるようになったと言われています。
こうしてみると様々ないわれがあることがわかりますが、鰹節には、もらった人を喜ばせる実用性の高さがある、という点も見逃せないと思います。縁起が良くて、実用性も高い鰹節。あなたも是非、日々の料理で上手く使いこなしてください。
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