タラバガニの旬の時期は?
冬はカニの季節とよく言われますが、タラバガニの旬というのは、いつ頃のことなのでしょうか。
市場での取引数量で見た”旬”
東京都中央卸売市場が公表している『市場統計情報(月報・年報)』から、 築地市場における「冷生たらばかに」(生のまま冷凍したもの)と「冷煮たらばかに」(ボイルしたものを冷凍したもの)の合計取引数量が見て取れます。
そして年ごとに取引数量の多い月上位5つを並べると、、晩秋・初冬から旬が始まるとよく言われるとおり、11~12月頃が”旬”と言えそうです。
特に、12月の取引数量が突出しています。
財務省の統計資料によると、国内流通量の多くを占めるロシアやアメリカからの冷凍タラバガニの月別輸入量は、概ね11月頃から増え始め、12月頃にピークを迎えますので、市場での取引数量が多いのは、この影響を受けているものと思われます。
日本近海物の漁期で見た”旬”
北海道水産林務部によると、タラバガニは、北海道北部日本海、オホーツク海沿岸、北海道東部太平洋の海域でほぼ周年獲ることができるものの、12~翌年2月は漁獲量が少なく、漁獲時期は3月から11月とされています。12~翌年2月の漁獲量が少ないのは、流氷の影響のようです。
あいにく、月別の漁獲量のデータがありませんが、漁期については、主たる漁法である刺し網漁法に関するものとして、12月頃から浅瀬に移動して来るタラバガニを狙って、流氷が接岸する前の12月下旬に網を入れ、海明け(春になって流氷が沿岸から離れ、出漁できるようになること)となる翌年3月中旬に網を揚げ、
その後は、タラバガニが沖合に移動する5月末まで網入れと網揚げを繰り返すとする情報もあるので(地方独立行政法人北海道立総合研究機構「マリンネット北海道」による)、日本近海物の漁期で見た場合、3月中旬から5月いっぱいを”旬”と見ることもできそうです。
上記の”旬”はあくまで統計資料や漁期などから見たものですが、身の詰まり具合や風味の良さなどという意味での旬は、また少し違った結果になるのかもしれません。
タラバガニの主要水揚げ漁港の1つがある稚内市の観光情報では、タラバガニの食べ頃は2月から4月となっていたりします。
いつが旬なのかは、固定観念にとらわれず、実際に食べて自分の舌で判断するのが良さそうですね。
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