鯛にまつわる言い伝え/ことわざなど
鯛は昔から多くの人に愛され食べられていました。その歴史の深さ故、昔から伝わる鯛にまつわる言い伝えはたくさんあります。今回はその一部をご紹介します。
鯛にまつわる言い伝え1~鯛と節分~
節分の日に豆をまく際に言う「福は内、鬼は外」は、昔話の鯛とフグから語源が来ているとされています。
昔、鯛とフグが網にかかり、死んでしまったので閻魔さまのところへ行きました。
そこで閻魔さまに、鯛はめでたい魚なので天国に行ってもいいと、フグは毒を持って人間を苦しめたから地獄に行きなさい、と言われました。
フグは納得がいきませんでしたが、極楽の門の方を見ると、鯛がわずかに扉を開けてこちらを見ていました。
そこで隙を見て極楽の門の隙間から中に入ってしまったのです。
その時にフグが「フグは内、鬼は外」といって豆をまいた、というのが節分で「福は内、鬼は外」といって豆をまくようになった由来だと言われています。
鯛にまつわる言い伝え2~徳川家康と鯛~
歴史上とても有名な徳川家康は、鯛の天ぷらが原因で死んでしまったという言い伝えがあります。
なんでも天ぷらがあたってしまい腹痛がおさまらずそのまま亡くなられたとか。その影響で徳川幕府の時代は鯛を避けるようになったとも。
ただこの話は都市伝説の類であり、実際は胃がんで亡くなったというのが有力だそうです。
鯛にまつわることわざ
◆えびで鯛を釣る
えびのような小さなものでも、鯛のような大きな珍しい魚を釣ることができることで、わずかな事柄や努力で大きな収益が得られるという意味です。実際鯛というのは、エビのような甲殻類を好んで食べる生き物です。
◆腐っても鯛
優れたものはたとえ悪くなっても、その価値は高いままだという例えです。日本で魚の王様とされる鯛が、例え少しくらい鮮度が落ちても、美味しい鯛であることに変わりは無い、ということから来ています。
◆鯛の尾より鰯の頭
大きな組織の末端に甘んじているより、小さな組織の頭をやるほうが良いという意味です。生き方を諭す教訓的なものですね。
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