サザエに砂抜きは必要?
あさりやはまぐりは、浅く水を張った鍋などで砂抜きすることがよく行われていますが、サザエも砂抜きは必要なのでしょうか。
サザエも砂を飲み込んでいる
サザエは、海の水深10m以浅の岩礁域に主に生息しています。夜行性で、昼間は岩影などに潜んでおり、あさりやはまぐりのように砂泥の中に潜って暮らしているわけではありません。
しかしながら、餌となる海藻類を食べる際に砂も一緒に飲み込んでしまうなどして、身体の中に砂が入り込んでしまいます。
貝殻からサザエの中身を取り出すと、蓋に付いた身、貝柱、肝の部分に分けることができます。
肝の真ん中あたりには「砂袋」と呼ばれる赤紫色の木の年輪のような模様のある箇所がありますが、身より先(殻の奥側)の、この砂袋あたりまでの肝の部分には、サザエが飲み込んだ砂が溜まりやすくなっています。
このため、砂が溜まりやすい部位を食する場合は特に、サザエについても砂抜きはした方が良いということになります。
ただし、お店で販売されているものについては、すでに砂抜きされているものが多いようです。購入する際には、お店の方に確認するのが良いでしょう。
砂抜きの仕方
獲れたてのものを人から頂いた場合などには、自ら砂抜きを行うことになります。
海が近ければ、網などに入れて海中に数日吊るしておけば砂抜きできますが、そのようなことは難しいという方が多いと思います。
そこで、ご家庭でサザエの砂抜きをする手順を簡単にご紹介します。
- 海水の塩分濃度は3.5%前後と言われていますので、同程度の塩分濃度の水を、真水と粗塩で作ります(1リットルの真水に粗塩36g前後)。
- ボウルや鍋の中に上記1で作った水を入れ、サザエを入れます。あさりやはまぐりのように浅く張った水に浸すのではなく、完全に水につけてしまってください。
- 常温で数日置きます。冷蔵庫にいれてしまうとサザエの活性が下がりうまく砂を吐かなくなることがあります。夜行性で、夜動き回るので念のためにカゴなどで蓋をしておいた方が良いでしょう。
サザエの砂抜きはなかなか難しく、専門の業者の方が行っても砂が残ってしまうことがあるようです。捌いた中身は流水で良く洗い、砂が溜まりやすい部位は避けて食べても良いでしょう。
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