魚の鮮度を数値化した K 値について

魚の鮮度を数値化した K 値について

魚の鮮度というのは見た目や味、臭いなど感覚的なもので判断するのが普通です。しかしそれを生化学的に表した「K値」と呼ばれている指標があります。K値というのはどんな計算で出されてどんな値ならどういう意味を持つのでしょうか?

 

 

K値とは

魚の新鮮度合いを数値で表したものです。「%」で表し、低いほど鮮度が良く、高いほど鮮度が低下していることを示しています。

 

刺身なら20%以下、加熱用なら50%まで、60%以上は腐敗状態・・・のように食品ごとに定められたK値を越えたモノは基本的に食べられないんですね。安全性の担保において重要な指標です。

 

K値は魚の種類によってはもちろん、同じ魚でも保存温度や漁師さんのシメ方などで大きく変わってきます

 

どんな計算式で出されるのか

魚は筋肉を動かすために、筋肉中にアデノシン三リン酸(ATP)という物質を持っています。ですが、魚が死んでしまうと筋肉内でATPの分解が始まります。分解されるほど鮮度低下が進行しているということになります。

 

分解された成分は、アデノシン三リン酸(ATP)→アデノシンニリン酸(ADP)→アデニル酸(AMP)→イノシン酸(IMP)→イノシン(HxR)→ヒポキサンチン(Hx)と変化していきます。

 

この流れをもとに、

 

K(%)=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)X100

 

という計算式でK値が出されます。

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