フグの刺身が薄い理由は?
フグの刺身は皿の模様が透けて見えるほどに薄く切られます。これはフグの身には繊維が多く、他の魚に比べてかみ切りにくい為です。
好みの問題もあるので、個人で調理する場合はどのような厚みで切るのも自由なのですが、料亭などでは、フグ刺しの旨みと歯ごたえがバランスよく調和する薄い厚みで提供されます。
「フグ引き包丁」で薄く切る
フグの身は「フグ引き包丁」と呼ばれる包丁で切るのが一般的です。フグ引き包丁とは、その名の通りフグの身を切る為だけに作られている包丁です。
薄く切る為に包丁自体も厚み2.8mmと大変薄い作りとなっています。他に類を見ないほど薄切りにするフグ刺しの場合「切る」というより「引く」という表現を使うのがふさわしいといえることから、この名がついています。
一人前の「引き」ができるようになるまでには、相当の修業が必要になるといわれています。あの美しいフグ刺しの盛り付けは、経験豊富な熟練のプロがいてこそ見れるものなのです。
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