ズワイガニのオスとメスの違い・見分け方
人の場合は、基本的には、ぱっと見ただけでも男性と女性の見分けはつきますが、ズワイガニの場合はどうなのでしょうか。ここでは、ズワイガニのオスとメスの違いや見分け方をご説明します。
大きさが違う
成熟したズワイガニのオスとメスとでは、大きさが違います。
何種類かいるズワイガニのうちオピリオ種を例にとると、オスは甲幅(甲羅の幅のこと)が8~15cmほどになるのに対して、メスは6~8cmほどです。
足を左右に伸ばすと、オスは、大きなものだと70cmにも及びますが、メスはそこまで大きくなりません。
体の大きさは、脱皮の回数で決まるところがあります。
ズワイガニは、卵から孵化して幼生の段階(この間、脱皮を繰り返します)を経たのち稚ガニになりますが、稚ガニになった後も脱皮を繰り返して大きな親ガニへと成長します。
メスは、稚ガニ(当初の甲幅は3mmほど)から成熟して産卵するできるようになるまでに10回ほど脱皮しますが、それ以降は脱皮しなくなります。
一方、オスは、脱皮回数に個体差があるものの、脱皮を繰り返してどんどん大きくなります。その結果、同じ親ガニでもオスとメスとでは大きさに違いが出るのです。
腹部の「ふんどし」の形と大きさが違う
ズワイガニを裏返して腹部を見ると、オスであれメスであれ、蓋のようなものが付いています。
俗に「ふんどし」(「前掛け」、「はかま」とも)と呼ばれる部分で、オスとメスでは、このふんどしの形と大きさが違います。
オスのふんどしは、丸みを帯びた三角形あるいは台形をしていて、底面全体に占める面積は小さめです。
一方、メスのふんどしは、円形で底面全体に占める面積は大きめです。
卵巣が発達し、産卵できる状態にまで成熟したメスは、オスと交尾したあと50000~60000粒の卵を産みます。
メスは、この卵を海底の岩や海藻などに産み付けるわけではなく、孵化するまでの間、卵を保護するために自らお腹(ふんどしの中)に抱えて過ごします。
このため、メスのふんどしは大きくなっているのです。
ブランド名などの呼称が違う
ズワイガニは、全国各地で地域ブランド名など様々な呼称をつけて販売されていますが、オスとメスでは呼び方が違う場合があります。以下、その一例です。
オス:
- 松葉ガニ…京都、兵庫、鳥取、島根
- 越前ガニ…福井
- 間人(たいざ)ガニ…京都
メス:
- セコガニ…福井、京都、兵庫、鳥取
- コッペガニ…京都
- コウバコ…石川
ズワイガニにも草食系男子と肉食系女子がいるのかどうかはわかりませんが、基本的には、ぱっと見でオス・メスの見分けはつきそうですね。
|
|