美味しいズワイガニの選び方
美味しいズワイガニを選ぶには、どのような点に着目すれば良いのでしょうか。
甲羅や脚が硬くて体重が重いものを選ぶ
現物を手に取って見ることができるお店であれば、甲羅や脚が硬くて、他のものより重いと感じるものを選ぶと良いでしょう。
水っぽくなく、身がしっかり詰まっていることが期待できます。ただ、生ものなので、素手で触るのは避けるべきでしょう。
ハサミが大きなものは、成長が進んでいる証なので良いとされています。
また、ズワイガニの甲羅や脚には、茶色っぽいツブツブが付いていることがあります。
これは「カニビル」と呼ばれる海に棲むヒルの一種です。このカニビルが付いているものは、脱皮してから時間が経っている証であって甲羅が硬く締まって身が水っぽくなく、また、脱皮して新たな甲羅を作るために栄養分が取られないため身が充実している、と説明されることが多いようです。
このため、カニビルがついているものを選ぶというのも一つの目安になりそうです。
カニビルは、岩などが少ない砂泥質の海底にいるズワイガニに付着していることが比較的多いと言われています。
これは、岩など産卵する場所が無いと、カニビルがズワイガニの甲羅や脚を代用するためのようです。
なお、ズワイガニに寄生しているわけではなく、特に害も無いことから、お店でもカニビルが付いたまま売られていたりします。
きちんと商品説明しているお店のものを選ぶ
これはズワイガニを選ぶときに限った話ではありませんが、特に、現物を見ることができない場合には、きちんと客観的な事実を説明してくれるお店のものを選ぶのが良いでしょう。
最初は口コミなどに拠らざるを得ないことも多いですが、可能であればメールなどで質問すると、やり取りするうちに信頼できるお店かどうかわかって来ると思います。
例えば、脱皮した直後のズワイガニは、殻が柔らかく、身が水っぽくて風味が落ちる傾向があるとも言われますが、そのような事実をきちんと説明してくれるお店は良心的なお店と考えて良いでしょう。
地域ブランド名などが付されたものを選ぶ
全国各地で地域ブランド名など様々な呼称をつけて販売されており、一例として、次のような呼び名があります。
オス:松葉ガニ(京都、兵庫、鳥取、島根)、越前ガニ(福井)、間人(たいざ)ガニ (京都)メス:セコガニ(福井、京都、兵庫、鳥取)、コッペガニ(京都)、コウバコ(石川)
特に、ブランド名がつけられたズワイガニについては、各地域がその名に恥じぬよう、一定の品質基準をクリアしたものだけを販売する傾向にあるようですので、それを信頼して購入するというのも一つの手でしょう。
ブランド名がつけられたズワイガニには、脚にタグが付いていることがあります。
これは、水揚げされた地域の漁業組合が、他の地域で水揚げされたり外国から輸入されたりしたズワイガニと区別するためにつけているものです。
タグへの記載内容は漁業組合によって異なりますが、水揚げされた漁港名や漁獲した船名などが記載されています。また、タグの色も様々です。
例えば、福井県で水揚げされたものなら黄色、石川県なら水色、鳥取県なら白色、島根県なら青色のタグが付けられており、他にもいろいろあります。
ただし、タグがついていないからダメというわけではないので、あくまで一つの目安とお考えください。
漁獲量の減少などの影響により、ズワイガニの価格は年々上昇する傾向にあります。
せっかく高いお金を出して買うのですから、しっかり目利きして、美味しくいただきましょう。
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