鮭の生態的特徴まとめ
川で生まれた鮭は、外洋へ出て成長したのち、産卵のために生まれた川へ帰ってきます。
淡水・海水両方に適応できたり、誰に教わるでもなく生まれ故郷に帰って来れるなど、その生態には色々不思議があります。ここではそんな不思議な鮭の生態について情報をまとめています。
鮭の種類
サケ科に属する魚は、世界的には11の属性と66種類以上に分かれるといわれています。一部の例として身近なサケ科には以下のような魚が挙げられます。
サケ科に分類される魚
◆サケ属
- シロザケ
- カラフトマス
- ギンザケ
- ベニザケ
- サクラマス(ヤマメ)
- マスノスケ(キングサーモン)
- スチールヘッド
- サクラマス
◆イワナ属
- イワナ
- アメマス
- オショロコマ
◆イトウ属
- イトウ
◆サルモ属
- ブラウントラウト
- アトランティックサーモン
鮭が海水にも適応できる理由
稚魚が成長すると、鮭の体にはパーマークとよばれる斑点が現れます。
この斑点が現れた個体をパーと呼び、成長するにつれて海水環境に適応する器官が発達し、銀化(ぎんげ)します。
銀化した鮭(別名「スモルト」または「シラメ」とも)は、浸透圧調整が可能となり、海水でも生きることができます。
銀化することで成長ホルモンも分泌され、さらに海洋での豊富な餌により、河川で一生を過ごす種類の鮭よりも数倍の大きさに成長します。
鮭は淡水魚か海水魚か
鮭は川で生まれて海で成長し、生まれた川に戻るという希少な生態を持っています。
このように海水域と淡水域両方にすむ魚は「周縁性淡水魚」と呼ばれます。
またサケのように川をさかのぼる魚は「遡河回遊魚」とも呼ばれ、海と川を回遊するということで「通し回遊魚」とも呼ばれます。
生まれ故郷に帰ってこれる理由
川から海へ降りた鮭は、沿岸沿いに北上します。ベーリング海、アラスカ湾を経由しながら4年ほどかけて成長し、産卵のために生まれた川へと母川回帰します。
今のところ何故母なる海に帰ってこれるのかは、はっきりとわかっていません。
しかし最近では匂いを元にたどって見つけているのではないか、という仮説が有力視されるようになりました。
鮭の身が赤い理由
鮭の身は本来白身ですが、天然色素であるアスタキサンチンを多く含むオキアミを捕食することで、綺麗な赤色(サーモンピンク)となっているのです。
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