フグ毒「テトロドトキシン」の危険性:毒性や含有量など
自然界に存在する毒の中でも、フグ毒テトロドトキシンの毒性はかなり強力なものです。テトロドトキシンはフグの肝や皮などに含まれていて、わずかな摂取でも命の危険があります。その毒性は青酸カリの約1000倍。毎年フグ毒による中毒患者が出ており、そのうち高い割合で死亡者も出ています。
テトロドトキシンとは?
医療現場でも鎮痛剤として使用されることもあるテトロドトキシン。300度の熱でも分解されないため、加熱したからといって有毒部位を取り除かなければ危険性は何も変わりません。わずか1mg~2mgの摂取で致死量になるといわれていますので、例え一口でも大変危険です。
毒性の単位
またフグの毒性はMU(マウスユニット)という単位で表します。1MUは体重20gのマウスを30分で死に至らしめるという意味です。そして大人1人に対する最小致死量は10000MUとされています。
フグがテトロドトキシンを持つ理由
テトロドトキシンは元からフグの体内にある毒ではありません。フグの餌となる貝やヒトデなどの生物の中に含まれており、それが濃縮されていくことで、結果的に毒持ちの生き物となっています。当然フグ自体は、テトロドトキシンに対する耐性があるために中毒死することはありません。
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