ドジョウの呼吸法「腸呼吸」とは:まるでオナラ!
魚類はエラから酸素を取り込む「エラ呼吸」を行うのが一般的です。
そしてドジョウにもエラがあり、酸素供給のメインはあくまでエラで行うのですが、エラ呼吸以外にも特殊な呼吸法を備え持っていることでも知られます。
それが「腸呼吸」というものです。
ドジョウの腸呼吸とは?
腸呼吸とは、腸の上皮細胞層を活用して行われる呼吸法の一つで、水中の酸素濃度が低くなった時に、この腸呼吸を用いると言われています。
一度体に取り入れた空気を、腸の中でガス交換をした後に、使い終わった空気を肛門から排出するのです。
この様子はさながらオナラのようです。
肺呼吸ではない
ドジョウを飼育していると、水面に直接顔をのぞかせ、口から酸素を取り入れている姿を確認できますが、これは肺呼吸をしているわけではありません。(そもそも肺がありません。)
水表面から空気を飲み込み、腸でガス交換を行い、肛門から余栄な空気を排出しているのですね。
ドジョウの腸というのは、毛細血管がびっしり詰まっているので、哺乳類の持つ肺と同じような働きをしているのです。
腸呼吸を用いる生物はドジョウ以外にも、ナマズ、カメ類やナマコなどがいます。
腸呼吸の研究はまだ途上
ドジョウはエラ呼吸に加え、この腸呼吸によって酸素を効果的に確保していると考えられていますが、この腸呼吸が、ドジョウの酸素供給活動の上でどの程度の重要性を占めているのかは、まだわかっていません。
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