日本におけるフグ料理の歴史
古今通じて、フグは日本料理における重要食材です。数々の絶品フグ料理は、先人達がフグという食材を研究し尽くしてくれた結果です。
日本のフグ食の始まり
日本では縄文時代の遺跡からフグの歯の骨が発見されています。地域にもよるでしょうが相当古くからフグを食べる食文化は定着していたようです。
中世にはフグ毒による武士たちの中毒死が相次いだことも記録に残されています。これがきっかけになって河豚食禁止の令というものも発布されました。
吉田松陰も河豚食を禁止する文書を残しています。17世紀にはふぐの調理法に関する書物も見つかっていますが、少なくともそれまでは忌避すべき危険な食材という認識が一般的だったようです。
西日本を中心にフグ料理が広まった
河豚料理が本格的に普及し始めたのは太平洋戦争終結後です。山口県や大阪府などを中心に全国に広まっていきました。
関東ではフグを使った料理はそのまま「フグ料理」と呼ぶのが一般的ですが、フグ料理の本場といわれる山口県では「ふく料理」と、また大阪などでは「テッポウ料理」で定着しています。
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