トビウオの生態や寿命
海の上を滑空するという性質は誰もが知るトビウオの生態的特徴ですが、それ以外の生態についてはあまり知られていないと思います。
ここではトビウオの生態に関する情報をまとめています。
トビウオの生息場所
トビウオは世界の温暖海域に生息しています。日本近海(房総付近の南側から九州五島列島あたり)に20種、世界には50種以上のトビウオがいることが確認されています。
トビウオは沿岸の表層付近を泳いでいることが多く、あまり深く潜ることはありません。天敵から逃れる時に、瞬時に水面上に飛び出て振り切る為です。
※関連記事:トビウオの生息域/生息環境
トビウオの形態
細い筒状の形をしており、背部が広く腹部は狭い逆三角形です。全長約30~40cm程度。
むなびれが翼のように大きいのが最大の特徴で、末端はせびれの終りまで伸びています。
水上を低く滑空する際に、このむなびれを大きく広げ揚力を生んでいます。
また尾びれがV字型になっていますが、これは滑空中の推進力を水面に効率よく伝える為の構造です。
トビウオの飛行については【トビウオが飛ぶ理由や原理】にてさらに詳しく解説しています。
トビウオの寿命
トビウオは「年魚」と呼ばれる魚で、寿命は1年と短命であることも知られています。
成長が早く、産卵を済ませると寿命が尽きてしまうのです。
春先日本海で孵化したトビウオの稚魚は、秋になると南下して東シナ海に向かいます。
そして翌年の春になるとまた日本海に戻り産卵し、天寿を全うするのです。
関連記事:トビウオの稚魚や産卵について
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