ホタテの産卵について
ホタテ貝の産卵及びその後の成育については、研究によってかなりのことは解明されています。
というのも、ホタテ貝の養殖の歴史に合わせて漁業関係者と学術関係者が共に協力し、研究を続けてきたためです。
そこで今回は、ホタテ貝の産卵について解説したいと思います。
ホタテの産卵
ホタテ貝は生まれてから3年程度で成熟して産卵するようになります。産卵期は春の3月から5月となります。
青森などの比較的暖かいところでは3月頃と早く、北海道の北の方では5月頃という具合に、海水の温度にホタテ貝の産卵期は左右されます。
ホタテの生殖巣
また、産卵期になるとホタテ貝のオスは白い生殖巣が発達します。メスの場合は濃いピンク色の様な生殖巣が発達します。
ホタテ貝の雄雌は通常は外見から判断できないのですが、産卵期に貝殻を開けてみると、この生殖巣の違いを見て、判断ができます。
なお、生殖巣はオス、メスどちらのものも食べることができます。
ホタテの卵と養殖の関係
ホタテ貝の養殖においてはこの卵を直接採取することはありません。
卵から生まれた稚貝には物に付着する性質があるため、ホタテが産卵した場所の周辺に網などを投入して、稚貝を付着させることで養殖用のホタテを採取します。
このように、ホタテ貝の産卵はホタテの養殖事業と深く結びついています。
そのため、産卵とその後の稚貝の成育がホタテの生産量に大きな影響を与えます。
これらホタテの産卵と稚貝の成長についてのデータは、長年の研究から解明されたものです。
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