鰹(カツオ)の意味/語源/由来
一般家庭で重宝される保存食「鰹節」
手頃で美味しいお刺身「カツオのたたき」
国民的アニメの主要人物「カツオ」
などなど
「カツオ」という呼称は日本に住むものには非常に馴染み深いものであり、聞いたことがないという人はいないのではないでしょうか。
ただその由来、語源まで意識をした人はあまりいないかもしれません。
江戸時代には初鰹を食べるのが粋で、江戸っ子なら着物を質入れしてまで買って食べようとしたとも言われます。
説1…「カタウオ」から変化した
現存する日本最古の歴史書『古事記』(712年成立)に「堅魚(カタウオ)」という記述が見られます。
また、奈良時代の歌人である高橋虫麻呂(たかはしのむしまろ)は、『万葉集』(7世紀後半~8世紀後半)に
「~ 水江の 浦の島子が 堅魚釣り 鯛釣りほこり ~」
という一首を残しています。
「堅魚」というのはまさに我々が知る鰹(カツオ)のことです。
昔は、カツオを素干しあるいは煮た後を干して、乾燥させ保存食にしていました。
干して乾燥させる際にカツオの身が締まって硬(堅)くなることからカタウオと呼ばれるようになり、これが後に堅い魚→鰹(カツオ)に変化したという説が有力視されています。
説2…「魚(うお)」を「搗(か)つ」からカツオ
カツオは傷みやすいため、鮮度が落ちないよう釣りあげた際に、漁師が木の棒などで搗つ処置をしていました。
このことから、「搗(か)つ」「魚(うお)」が転じてカツオになったという説もあります。
「搗つ」という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、棒などで打ち叩くという意味です。
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