赤ちゃんに塩鮭をあげたい:いつから大丈夫?塩抜きすべき?

赤ちゃんに塩鮭をあげたい:いつから大丈夫?塩抜きすべき?

赤ちゃんの腎臓は成長途上で未発達のため、負担が大きい塩はなるべく使わないようにした方が良いと言われています。

 

 

厚生労働省が市販のベビーフードについて作成した『ベビーフード指針』では、ナトリウム含量は、200mg/100g以下であることと定められています(離乳完了期を対象発育時期とするものは別の定めあり)。

 

また、日本ベビーフード協議会(=日本でベビーフードを製造・販売している企業が集まって運営している団体)が公表している『ベビーフード自主規格』によると、赤ちゃん向けの味付けは必要最低限とすることに加え、塩分の目安となるナトリウム量を次のように規定しています。

 

  • 12ヵ月まで(1歳未満)の商品:200mg/100g以下(塩分約0.5%以下)
  • 12ヵ月以降(生後1歳から1歳6ヵ月頃まで)の商品:300mg/100g以下(塩分約0.7%以下)

参考文献:『ベビーフード自主規格』日本ベビーフード協議会

 

塩分0.5%というのは、お味噌汁の半分に薄めたくらいの味の目安です。これらを見ると、ベビーフードはかなり薄い塩加減で作られていることがわかります。

 

またここで言うベビーフードとは、赤ちゃんの離乳を手助けする目的で市販されている加工食品のことであり、皆さんのご家庭で作る離乳食とは別物ですが、赤ちゃんの安全性を十分に考慮して策定された指針や規格であることから、ご家庭で離乳食を作る際の目安として参考にすることはできると思います。

塩鮭の塩分濃度

塩鮭の塩分濃度については、全国漁業協同組合連合会(漁業者が地域ごとに結成している漁業協同組合の全国団体)が調査を実施しています。それによると、

 

甘口が約2.8%、中辛が約3.8%、辛口が約4.8%を基準に設けている加工業者が多いが、中には甘口で1.2%のものや辛口で5%以上のものもある

 

ということだったようです。これを見ると、加工品の塩鮭は、ベビーフード指針などで認められているものより、かなり濃い塩分濃度で作られていることがわかります。

 

塩鮭は与えない方がいいか

もちろん、ベビーフード指針などのものより低い塩分濃度で作られた塩鮭の加工品が無いとは言い切れませんし、低い塩分濃度の塩鮭をご家庭で作ることもできるとは思います。

 

また、十分に塩抜きすれば、低い塩分濃度の塩鮭にすることもできるのかもしれません。しかし家庭で塩鮭の厳密な塩分濃度を測ることはなかなか難しいと思いますし、あえて危ない橋を渡って赤ちゃんに塩鮭を食べさせることはないと思います。

 

こうしてみると、塩鮭の美味しさを一緒に愉しむのは、赤ちゃんの発育状況を見て、十分に成長してからにした方が良さそうです。

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