ヤリイカとケンサキイカの見分け方

ヤリイカとケンサキイカの見分け方

イカは大きく分けると、体の中に舟形の硬い石灰質の大きな甲がある「コウイカ」の仲間と、細長い筒状の体形をした「ツツイカ」の仲間に分かれます。

 

ヤリイカとケンサキイカは、ツツイカの仲間に分類されるのですが、この両者はどのようにして見分けたら良いのでしょうか。

 

 

ヤリイカ

胴が細長く、先端が槍のように尖っていることから、ヤリイカ(漢字で書くと「槍烏賊」)と呼ばれています。

 

成長すると、外套背長(がいとうはいちょう。胴体の長さのこと)が、オスは40cm、メスは25cmほどになります。

 

体の色は、平常時は白く透き通った色をしていますが、興奮すると赤茶色に変わります。

 

お魚屋さんの店頭に並んだ際にこの赤茶色が残っていることがあり、体色が元から赤茶色のケンサキイカと見分けがつきにくいことがあります。

 

同じ仲間というだけあってケンサキイカに似ていますが、ケンサキイカと比べると全体にほっそりとしていて、足(腕)が細くて短いのが特徴です。

 

イカには、2本の触腕(餌を獲るときなどに使われる、比較的長いもの)と、その他8本の腕がありますが、ヤリイカの場合、触腕は他の腕よりやや長いといった程度です。

 

日本では、北海道南部以南の日本各地に生息し、海外では、朝鮮半島近海、東シナ海、黄海などに生息しています。

 

ケンサキイカ

胴が細長く、先端が剣のように尖っていることから、ケンサキイカ(漢字で書くと「剣先烏賊」)と呼ばれています。成長すると、外套背長は50cmほどになりますが、オスとメスでは、オスの方が大きくなります。体の色は赤茶色で、地方によってはアカイカ(赤イカ)と呼ぶところもあります。

 

ヤリイカに似ていますが、ヤリイカと比べると胴が太めです。細身の槍とやや太めの剣ということで、両者の名称の違いは、この胴の太さによるもののようです。

 

ケンサキイカは、ヤリイカよりも触腕や腕が太くて長いのが特徴です。触腕は他の腕よりも、かなり長めです。

 

ヤリイカよりも温暖な海域を好み、日本では、青森県以南の日本各地に生息し、海外では、東南アジアからオーストラリア北部にかけ、広く生息しています。

 

 

 

なかなか見分けがつきにくいヤリイカとケンサキイカですが、お魚屋さんなどで実際に見比べてみてください。足(腕)、特に触腕の太さと長さに着目するのがポイントです。

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