アサリの呼吸方法:潮が引いている時はどうしてる?

アサリの呼吸方法:潮が引いている時はどうしてる?

アサリは海に棲む生き物ですが、潮が満ちている砂底だけではなく、潮が引いた 干潟の砂の中でも見ることができます。

 

このため、アサリがどのように呼吸して いるのか疑問を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、 ここではアサリの呼吸方法についてご説明したいと思います。

 

アサリの呼吸のしくみ

アサリの呼吸は、えらで行っています。入水管と呼ばれる管から餌などの混じった海水を吸入し、えらで餌を漉し取るとともに、呼吸して酸素を取り入れているのです。

 

潮が引いている時

潮が満ちているなど海水を吸入できるときは、上述のようなかたちでえら呼吸することができますが、潮が引いてしまうとそれもできません。

 

このようなとき、 アサリは嫌気代謝(けんきたいしゃ)と呼ばれる、酸素を必要としない代謝により生き延びています。

 

生物は食べて取り込んだ有機物から、体を動かすために必要なエネルギーを取り出す必要があります。

 

呼吸が必要なのは、有機物からエネルギーを取り出す過程で酸素が使われる為です。

 

潮が引いている時、アサリは酸素の変わりに、体内に蓄積された「グリコーゲン」(多糖類のひとつで、筋肉などの組織の エネルギー源になる)を使って代謝を行っています。

 

これを嫌気代謝というのです。

 

なおアサリの嫌気代謝は、赤潮などの発生により海水が貧酸素状態になった際にも行われるとされています。

<スポンサーリンク>
page top